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 1.菌状息肉症とは
 2.症状と病期(ステージ)
  1. I.紅斑期
  2. II.扁平浸潤期
  3. III.腫瘤期
  4. IV.内臓浸潤期
 3.診断
 4.治療
 5.各病期(ステージ)の治療と予後
  1. I.紅斑期、および II.扁平浸潤期
  2. III.腫瘤期
  3. IV.内臓浸潤期
 6.治療の副作用
  1. インターフェロン治療
  2. 化学療法
  3. 放射線療法
 7.在宅における食事・生活など

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菌状息肉症きんじょうそくにくしょう

1.菌状息肉症とは

皮膚に発生し、主に皮膚を侵す皮膚悪性リンパ腫の代表的疾患です。T細胞と呼ばれるリンパ球細胞が悪性化し、皮膚に症状が出現してきます。発生原因は明らかではありません。発生の頻度は極めて低く、100施設でアンケート調査(全国の7、8割を把握)をした結果では、過去5年間の患者数は317人で、単純に計算すると年間平均63.4人の発生頻度であることが推測されます。一般的に、発症年齢は成人期で、20歳代〜中高齢者におよびます。

2.症状と病期(ステージ)

病期は、下記の臨床的分類が一般的に使用されています。通常、進行すれば、紅斑期→扁平浸潤期→腫瘤期→内臓浸潤期の順に進行します。
I.紅斑期
初期症状は皮膚の発疹です。一般的に紅斑と呼ばれる発疹の形態は多彩であり、一見して診断することは困難です。
  1. 大きさや形態がさまざま
  2. 皮膚に萎縮や乾燥を伴うことがある
  3. 色調が鮮紅色〜暗紫色〜暗褐色などさまざま
  4. 身体や手足の中枢側(身体の中心に近い側)に出現することが多い
  5. 成人期に発症して緩徐に進行する
これらの紅斑は、湿疹や乾癬(かんせん)などと呼ばれる皮膚病として治療されていることもしばしばあります。かゆみはほとんどありません。紅斑がいくつか出現し、徐々に増えていきます。この時期を紅斑期と呼び、この期間は通常数年〜十数年におよびます。
II.扁平浸潤期
紅斑部の皮膚が厚みを増したようにややかたく触れるようになった段階を呼びます。紅斑部の発赤もさらに増強してきますが、紅斑期の発疹が混在することもあります。この時期は通常数年〜10年前後におよびます。
III.腫瘤期
発疹のある皮膚が隆起してきて、しこり(腫瘤:しゅりゅう)が出現してきたり、皮膚がただれ出血を伴ったり(びらん)、潰瘍(かいよう)が出現してきます。この時期を腫瘤期と呼び、病気がかなり進行してきた段階を示しています。この時期は通常数ヶ月〜数年です。
IV.内臓浸潤期
がん細胞が内臓器官に拡がった段階を呼びます。予後は極めて不良で、通常数ヶ月です。

3.診断


診断を確定する方法は皮膚生検です。すなわち、発疹のある皮膚の一部を切除し、それを顕微鏡で調べる病理組織検査を行います。これによって、診断を明らかにするだけでなく、病気の進行程度も判断されます。

4.治療

紅斑期などの初期段階の時間が長く、この状態では生命への危険はほとんどないため、皮膚の局所療法が中心となっています。通常、この時期に抗がん剤による化学療法は行われません。この段階の局所療法で病気を上手にコントロールすることが、予後の改善、延長につながると考えられています。

皮膚腫瘤や潰瘍が出現してきた段階では、病気の進行を意味し、抗がん剤による化学療法や放射線療法などの治療が必要となってきます。

5.各病期(ステージ)の治療と予後

I. 紅斑期、および II. 扁平浸潤期
ステロイド軟こうなどによる外用療法、PUVA療法と呼ばれる長波紫外線を用いた光線療法、インターフェロンの点滴または局所病変への注射、放射線(通常電子線と呼ばれる種類)療法などが行われます。これらの治療を併用して行われることもあります。この段階における治療に対する反応は良好で、約90%程度の方は寛解したり、腫瘤期へ進行せず現段階を維持することができます。インターフェロン単独でも60%程度の方は腫瘍が縮小したり消失したりします。なお、インターフェロンの点滴以外は局所療法です。この段階における生命の危険性はなく、抗がん剤による化学療法は自己の免疫のバランスをくずし、かえって予後が悪化すると考えられています。
III. 腫瘤期
インターフェロンの点滴または局所注射、放射線療法(全身電子線照射)、化学療法などが行われますが、この段階の腫瘍は難治性で治療には抵抗を示し、いったん腫瘍が縮小あるいは消失しても再増悪することがしばしばです。この段階で自己の免疫のバランスをくずして死に至ることもあります。全体の約10%の方が腫瘤期以降に進行し、そのほとんどの方が数ヶ月から数年で死に至ると考えられます。
IV. 内臓浸潤期
インターフェロンの点滴、抗がん剤による化学療法などが行われますが、予後は極めて不良で、通常数ヶ月です。この段階は通常発病より10年以上経過しています。

6.治療の副作用

1)インターフェロン治療
発熱、白血球減少、肝障害、食欲不振、血圧低下、めまいなどがおきることがあります。治療前に解熱剤を使うことで、ほとんどの場合、発熱は予防することができます。
2)化学療法
副作用の症状や程度は、抗がん剤の種類や量、個人差などによって異なります。一般的には、白血球減少、血小板減少、貧血、吐き気、嘔吐、食欲不振、下痢、手足のしびれ、肝機能障害、腎機能障害、脱毛、倦怠(けんたい)感などです。抗がん剤を投与する場合は、これらの副作用を軽減させるための処置が(同時にまたは症状出現時に)行われます。
3)放射線療法
放射線照射部に発赤、かゆみ、痛みなどを伴う皮膚炎をおこすことがあります。かゆみ止めや痛み止めの薬の内服や軟こうの外用により症状は軽減し、照射終了後時間とともに軽快します。

7.在宅における食事・生活など

特に制限したりすることはなく、通常の生活で問題ありません。治療のひとつに紫外線療法があり、日光浴がよい効果を示すことがありますので試みるのもよいでしょう。
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